良い施設と悪い施設を見分けるのは非常に難しい!
現在、障害者施設や高齢者施設は多くあり、また施設の種別も色々あります。
それを一般市民が正確に把握するというのは非常に難しく、施設の必要性が生じた際に調べ始める方がほとんどでしょう。
また近年では民間企業の参入も多く、提供されるサービスも三者三様で、どの施設を選べば良いのか悩んでしまわれる方も多いと思います。
当事務所の代表である私は、高齢・障害・児童施設での現場経験があり、各施設の組織の一端として働いてきました。

法人内での異動があるため、20年間の現場経験の中で7施設程度を回りました。
今回はその経験を元に、良い施設と悪い施設の見分け方のポイントについて解説していきたいと思います。
一般市民にでもできる良い施設と悪い施設の見分け方のポイント!
先述しましたが、良い施設と悪い施設を見分けるのは非常に難しいです。
というのも、一般市民の方々には現場で働いていたという経験の無い方がほとんどなので、どのポイントに目をつけてよいかがわからないからです。
しかし、誰にでも施設見学などを通してでも簡単に見分けられるポイントがいくつかあります。
今回は大きく5つのポイントに絞ってその根拠と共に分かりやすく説明したいと思います。
ポイント①ちゃん付けで利用者を呼んでいるか
まずは、利用者対応に関する項目ですが、職員が利用者を「〜ちゃん(くん)」で呼んでいるかどうかです。

私は個人的には、障害者施設での「ちゃん呼び」についてはそこまで否定はしませんが、そのことよりも、近年障害者の人権尊重を叫ばれている中、利用者の家族の前で堂々と「ちゃん呼び」をしてしまっていることに危機感を覚えます。
というのも、その施設は時代の流れを意識または認識できていないのではないかという疑問を生じてしまうからです。
はっきり言って数十年前では「ちゃん呼び」をしている施設はかなりの数がありましたが(高齢者施設でも同様)、今では「ちゃん呼び」は基本的にはいけないこと(家族や本人が家庭での呼称をお願いしている場合などを除く)と認識されています。
そのため、時代の流れに沿う意向が薄い施設なのかもしれません。
職員全体で「ちゃん呼び」をしていることも注意点ですが、職員一人だけ「ちゃん呼び」をしていることも注意しましょう。
なぜなら、施設全体で「ちゃん呼び」はいけないと認識していたとしても、その職員に誰も注意することができていないという状況というのも危険だからです。
ポイント②不適切行為を見た
不適切行為とひと言に言っても、その線引きは難しいと思いますが、例に挙げると以下のような事です。
- 利用者を乱暴に扱う
- 利用者に乱暴な言葉を使う
- 利用者のいないところで馬鹿にするような話をする
- 利用者の物品を乱雑に扱う
- 汚染をそのままにしておく
数を上げればキリがありませんが、一発アウトな違法行為とまでは言えないが、あまりよろしくない行為とイメージしておくと良いと思います。

この不適切行為ですが、日々施設を運営していくにあたっては、全て完璧に業務を行うことなど不可能に近いです。
逆に言えば不適切行為が一切無い施設なんてこの世には無いと思います。
問題なのは、職員として利用者の家族や見学者から見られているという意識が低く、まずいことだという認識が薄い状態であるというところです。
このポイントを見ることによって、施設のコンプライアンスに対しての意識を計り知ることが出来るでしょう。
ポイント③職員が職員を堂々と叱りつけているのを見た
福祉現場では、離職率の高さが問題視されています。
「体が大変な仕事だから…」と思う方もいるでしょう。
しかし、福祉職員の退職理由のトップは他の会社と同様「人間関係」なのです。
語弊を恐れず言えば、福祉現場は「閉鎖的な職場」であることが多いです。
その施設での決め事が、あたかも一般社会の常識であると教え込まれることがしばしばあります。
そのため「職員が職員を公然の場で怒鳴りつける・叱責する」などが常態化しているような施設では、職員の離職率も高く、長きに渡って人手不足を解消できていない状態かもしれません。

私は福祉現場での勤務時代、労働組合の委員長を10年間していました。
その時は職員間のパワハラ問題などの相談も多く、福祉現場では特にその点に注意する必要があるかと思います。
ポイント④ハード面やイベントのみを推してくる
福祉施設において明確な差別化をアピールすることはなかなか難しいと言えます。
「レベルの高い支援」とひと言で言っても、それが表面化されることはあまりありません。
となると、利用者を増やすためには、「施設の綺麗さ」、「施設の設備」、「行事やイベント」ぐらいしか分かりやすいアピール方法は無くなってくるのです。
例えばとても綺麗な建物だったとしても、経年劣化は訪れます。

改修や建て替えを行うには巨額の内部留保が必要になりますが、積立には利用者から徴収したお金ももちろん使われます。
また月一回、とても派手で楽しそうなイベントを行っている施設でも、日々の支援は365日あるわけです。
そこがおろそかになっている、またはその支援を胸を張ってアピールできないような施設では、利用者が本当に満足できているか疑わしくなるでしょう。
ポイント⑤株式会社等か社会福祉法人等か
法人の種別だけで良い悪いを判断することは非常に危険です。
しかし「株式会社(合同会社等)」なのか「社会福祉法人(医療法人・NPO法人等)」なのかを調べておくことは有効なポイントかもしれません。
なぜなら、株式会社と社会福祉法人では、そもそも存立の目的が大きく異なるのです。
株式会社の目的は、利益を上げ、それを株主に分配する営利活動を行うこと
であり、
一方社会福祉法人は、社会福祉事業を行うこと
であるため、利益を上げることはそもそも目的とされていません。
というように、株式会社は利益を上げることが前提となっているということは、それだけ収入を増やし、支出を減らさなければなりません。
そして上がった利益は株主に還元されるのが株式会社の大きな特徴です。

また利益が上がらない株式会社があった場合その、目的を達することができないため、事業の撤退や解散を行う可能性があります。
もちろん、社会福祉法人や医療法人ではなかなかできないような画期的なサービスを提供できる可能性もあるため、利益を求める形態の法人の良さもあると思います。
逆に今は特別養護老人ホームなどの公的施設でも、運営がうまくいかずに施設を閉鎖してしまうところも見られます。
重要なのは、その株式会社の利益を求める指針が「経費の削減をはじめとした経営の効率化」によるものか、「高レベルのサービスの提供により顧客の満足度を上げることか」によるものかで、良い施設か悪い施設かを判断するポイントになるかと思います。
2024年に虚偽だらけの申告による不正受給で指定取り消しを受けた愛知県の株式会社恵(グループホーム多数運営)のようなことがあってはなりません。
現在、グループホームや有料老人ホームなどは民間企業の参入も多いため難しいポイントにはなりますが、施設選びの判断材料にすると良いと思います。
まずは施設見学で施設の様子を見てみよう
以上、良い施設か悪い施設かを見定める判断材料についての説明をしましたが、まずは入所しようとする施設を見学することは必須になるかと思います。

その上で、あくまでも一部にはなりますが、良い施設か悪い施設かの目星をつけておくと良いと思います。
当事務所の施設見学付き添いサービス
当事務所では、一人で施設見学を行うのが不安な方や、どの点を見たり確認したりすれば良いのかが分からない方を対象にした施設見学付き添いサービスを始めました。
直接施設と交渉などは行えませんが、施設の雰囲気や良いところ、悪いところなどを確認しご家族の方へお伝えします。
現在民間事業者や専門家などが「施設紹介サービス」を行っていますが、現行の施設紹介サービスのほとんどが、依頼者の料金を無料と志、契約に至った施設から紹介料を受け取るという形です。
しかしこの形態では「施設と契約してもらうことが前提」となるので、施設の悪い所が見つかってもなかなか指摘できないという欠点があると思います。
また紹介事業者は施設現場での長年の経験があるわけではないので、施設のスペックや行事などの表面上のことしか分からないかもしれません。
当事務所では、依頼者の方から料金をいただき、施設からの紹介料は受け取りません。
また福祉現場で長年の現場経験のある私が、自分の経験に基づいた視点で施設を見学します。
そのため、施設の悪い所が見つかれば、それをつつみ隠さずお伝えできる所が最大のメリットです。
多くの件数は引き受けることはできませんが、「一人では不安」、「既存の紹介サービスは信じられない」などとお考えの方は、ぜひご相談ください。
当事務所の施設見学付き添いサービス詳細
内容
・依頼者と共に施設見学を行い、施設見学で得られた施設の良いところ悪いところを依頼者に伝える。
・施設からの説明を受ける場に同席し依頼者と一緒に話を聞く。
場所
全国対応
※遠方の場合は出張料等がかかります(お見積りいたします)
料金
1回につき55,000円(税込)
(1回:施設見学および説明の場への同伴〜施設見学を行った結果の報告まで)
注意事項
・施設見学および施設からの説明の場への同伴の承諾は依頼者の方がお取りください。
・施設見学のセッティングや見学後の施設との契約行為は依頼者において行っていただきます。
・あくまでも見学を行った範囲で分かったことについての指摘になりますのでご了承ください。
・再度の見学や継続的な相談については別途料金が必要です。
・ご依頼の場合は問い合わせフォームへの入力またはお電話ください。




