認知症と診断されたらすぐにでもやっておきたいこと【家族のために】

成年後見人をつけない財産管理

認知症と診断されてもまだ遅くない!

認知症と診断されてしまったら、それはとてもショックなことだと思います。

しかし逆に認知症と診断されたことでできることもあります

認知症は一般的に進行するものであり、一時的に進行を止めることはできても戻すことは今の医療では不可能とされています。

となると、意識のしっかりしているうちにやっておけることをしておくことで、家族を窮地から救うこともできます

今回は認知症と診断された方が家族のためにできることについてお話しします。

認知症になったら家族はどうなるのか?

まず認知症が進み、自分の意思能力が無くなるとどのようなことになるのかを説明します。

認知症が進むことで生活に支障が出た場合は、介護が必要になるのはもちろんのことです。

現在では介護疲れにより家族が疲労困憊し、自殺無理心中にまで追い込まれてしまった事件もよく見られます。

医療や福祉サービスには多種多様なものがあり、サービスの質も向上していますので、家族には事前に「自分のことは早めに第三者に任せること」と強く念押ししておき、家族の負担を軽減しましょう。

病院や施設に介護や治療を任せることができたとしても、どうしてもできないことがあります。

それが「財産の管理」です。

これは病院や施設では絶対にできないことであり、家族で行うしかありません。

第三者を成年後見人にして財産を管理してもらうこともできますが、家族から自分の身上監護権が第三者に移るため、家族としては大きなショックとなるでしょう

また成年後見人には費用がかかるため、残された家族へ相続させられる金額も減ってしまうことから、できるだけ不要な成年後見人はつけたくないと考える方が多いです。

財産の管理として、

  • 預金の管理
  • 相続

についてはほとんどの方に該当するでしょう。

預金の管理については、自分が認知症になると家族でもお金が下ろせなくなることから、自分の治療費や葬儀費用、また家族の生活費について心配になると思います

相続については、仮に自分の配偶者が先に亡くなってしまった場合は自分自身に成年後見人をつけないと手続きができません

また自分が法定相続分を取得する必要があるため、子にすぐに財産を渡せないというデメリットも生じます

それらのリスクを回避するためには、事前にやっておけることがあります。

認知症になったとしても、初期症状のうちであればまだ「意思能力無し」と判断される可能性は低いです。意思能力無しと判断されてからではできないこともまだできる可能性があるのです。

それらについて個別に説明していきます。

認知症になったらやっておきたいこと

キャッシュカードと暗証番号の管理

認知症が進むと、銀行の窓口でお金を下ろすことができません

また暗証番号を忘れてしまっても同様です。

そのため、家族にキャッシュカードを渡し、暗証番号を教えておくという対策を取っておくことで、対応できる場合があります

もちろん今すぐにというのが不安な方は、キャッシュカードと暗証番号をいざという時に家族が分かるようにしておくということでも良いと思います。

「自分が判断能力が無くなったらこの封筒を開けて欲しい」と伝えておくなどの準備をしておくと良いでしょう。

家族が自分のキャッシュカードと暗証番号でお金を下ろすことは、銀行としては決して好ましいことではありませんが、必ずしも違法とは言えません

事前に「自分の医療費や家族の生活費に使ってほしい」というメモをしておけば、家族が警察から疑われる可能性は極めて低くなると言えるでしょう。

定期・有価証券の解約

家族がキャッシュカードと暗証番号でお金を下ろすことができるのは「普通預金」のみです。

定期を解約したり、有価証券を現金化したりできるのは本人のみです。

よくあることが、預金のほとんどを定期にしており、普通預金の残高が少ないという状況です

これでは結局いざという時にお金が足りなくなってしまいます。

定期や有価証券の割合が高い方は、自分が認知症と診断されたらすぐに自分の財産割合を見直し、余裕のある額を普通預金に組み込んでおきましょう

遺言の作成

初期の認知症でもできることは「遺言の作成」です。

よく認知症になると遺言が作成できないという情報が出回っていますが、厳密に言うとです。

「認知症になり遺言作成ができるほどの意思能力が無くなってしまったら遺言が作成できない」というのが正しい言い方です。

実際、当事務所でも軽度の認知症の方の遺言を作成することもあります。

遺言の内容を理解した上で作成できているのであれば、その遺言は有効ということになります。

遺言でできることは大きく2つ、

  1. 自分の財産を自分の思った割合で相続させることができる
  2. 配偶者が先に亡くなった時に自分に成年後見人をつけないで手続きすることができる

です。

1の場合は自分自身で遺言を作っておくこと、2の場合は配偶者が遺言を作り、自分が手続きに関与しない内容にしてもらうことが必要となります。

(認知症の対策は重度障害の対策とほぼ同様と考えられます)

手続きには時間がかかるためすぐにでも取りかかること!

以上に挙げた対策ですが、手続きに時間がかかるものも多くあります。

定期預金や有価証券の解約(現金化)には1~2カ月は必要ですし、遺言の作成においては、公正証書遺言であれば2~3カ月(公証役場の混雑状況による)、自筆証書遺言であれば法務局の保管制度を利用する場合には書類の取り寄せで1週間程度かかります。

その間も認知症は進行していきます

急速に進行していくタイプの認知症では、自分でも把握できない状態で意思能力が低下していく可能性もあるのが怖いところです。

家族と相談し、早めの対応を心掛ける必要があるでしょう。

当事務所では、軽度の認知症の方の遺言作成も支援しておりますので、お困りの方はぜひご相談ください。

成年後見制度を利用する前にぜひ一度ご相談を!新たな方法をご提案できるかもしれません!
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