相続時に銀行から高齢を理由に認知症について医師の診断書を要求された時の対処法!

成年後見人をつけない相続

相続手続き時に銀行から「高齢なので認知症の有無について医師の診断書をもらってきてください」と言われた時の対処法

高齢者の相続のポイントを考えると簡単には語れないものがあります。

その一つが「認知症」についてです。

高齢になるということはそれだけ認知症のリスクが高くなると言えます。銀行もそれを承知なので、銀行自体のリスク回避の手段として「認知症についての医師の診断書」を要求してくる場合があります。

相続人の年齢に注意!

高齢者の相続では「相続人の年齢」が一つのポイントとなります。

それは「銀行」に対してです。

例えば年齢が100歳の者が相続人であった場合、銀行は確実に「認知症」を疑うからです。

実際に100歳の方で認知症状が全く無いという人はほとんどいないでしょう。

年齢を経るに連れ多少の物忘れなどは誰にだって起こります。一見しっかりしているように見えても長谷川式検査などを行うと認知症の範囲の点数しか得られないということもあるのです。

では銀行が高齢者の相続人が含まれる場合にどのようなことを言ってくるのかと言うと、

「認知症が無いという医師の診断書を持ってきてください。」

です。

これを言われてしまうとかなり厳しいものがあります。先程説明したように、認知症状が全く無い高齢者(ここでは90歳〜くらい)の方が少ないくらいだからです。

認知症状が全く見られない高齢者を連れて医師の検査を受けに行くと「軽度の認知症」との診断を受けてしまう可能性が高いと考えます。

なぜなら病院が認知症の診断に用いる長谷川式検査などは主に「記憶」に関する事項を測定するものだからです。

いわゆる物忘れは「短期記憶」が衰えているということですが、高齢者なら誰にでもある物忘れにより多かれ少なかれ「認知症」という診断がついてしまう可能性が高いのです。

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「物忘れがある=意思能力が無い」ではない

多少の物忘れがあるからといって意思能力が無いということにはなりません。

しかし銀行から医師の診断書をもらってきてくださいと言われた場合の結果が「意思能力が無い」に繋がってしまう危険性があるのです。

【銀行から導かれたまま動いてしまうと…】

①銀行の立場上、高齢なので認知症の有無についての医師の診断書が必要

②医師は銀行から求められたと聞くと「認知症のについてのバイアス」がかかる

③軽度〜中度の認知症の診断がつく

④銀行は「認知症=意思能力がない」と判断する

⑤銀行は「相続手続きには成年後見人が必要」と言ってしまう

といった流れになってしまいます。

これでは無意味に成年後見人をつけることになってしまう高齢者が多く出て来てしまうでしょう。そのため以下のような対策を取ることが必要です。

口頭で「認知症はありません」とはっきり言ってみる

銀行から高齢であるという理由で医師からの診断書を求められた場合、お子さんなどのご家族からはっきりと「認知症はありません」と言ってみるというのも手です。

全く認知症状が無いのにお金を出して医師の診断書をもらえというのはおかしい、ということを伝えてみましょう。

「ご家族から認知症が無いと言ってもらえれば大丈夫ですよ。」と言ってくれるかもしれません。

専門家に手続きしてもらう

銀行としては行政書士などの相続の専門家に手続きをしてもらえれば少しは安心感につながるでしょう。

専門家から「相続人の○○さんは意思能力に全く問題ありませんよ。」とか「認知症状は見られませんよ。」と話してもらえれば医師の診断書まで求めないかもしれません。

ただし、福祉の現場経験が無い専門家ではその判断ができませんので、専門家探しに苦労する可能性はあります。

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医師に事情を説明し、「相続に支障がない」という内容の診断書にしてもらう

それでも銀行が「やはり規則ですので医師の診断持ってきてください」と言ってきた場合、最後の砦が医師となります。

医師は銀行から意思能力の有無についての診断書をもらってこいと言われたということを伝えるとどうしても意思能力に支障があるというバイアスがかかってしまいます

さらに認知症の診断基準とされる長谷川式検査などは誰にでも差異無く診断できるよう「数値化(点数化)」されていますので、物忘れがあれば素直に点数に反映されることは確実です。

(長谷川式検査)

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そのため、医師にはこうお願いすると良いでしょう。

「物忘れはあれど、相続(遺産分割協議書)について判断できるという意見をつけてください。」と。

医師がその意見をつけてくれただけでかなり強力な資料となります。おそらくその意見をつけた診断書を見せても「成年後見人をつけてください」という銀行は少ないでしょう。

「成年後見人をつけるだけで良いのでは?」と思うのは危険!

「相続人に認知症の方がいるのであればその方に成年後見人をつけてください。」と簡単に言う専門家は危険だと考えて良いでしょう。

なぜなら、認知症の相続というのは奥深く、簡単に成年後見人をつければ良いと考えてしまうのは誤りだからです。

成年後見人のデメリットをケースごとに解説【影響が大きいのは障害者>認知症】
成年後見人をつけることの主なデメリットは「費用」、「遺産分割の制約」、「財産の制約」です。さらに成年後見人をつけることで家族の心理的負担も増すことになるかもしれません。ここでは、成年後見人をつけることのデメリットについて例を挙げて解説していきます。

成年後見人をつけるにはそれなりの費用がかかります。そして費用がかかるだけでなく、時に家族の負担になることさえあるからです。

また、成年後見人がつくことによって自由な内容の遺産分割は制限されます。予定していた将来に向けた家族の資産運用プランが崩れてしまうことと大変困るという方も多いと思います。

家族間で資産についてのトラブルが無ければ成年後見人をつけないことに越したことはありません。銀行か医師の診断書を求められてしまったことにより成年後見人をつける羽目になってしまうということは出来るだけ避けたいものです。

成年後見制度を利用する前にぜひ一度ご相談を!新たな方法をご提案できるかもしれません!
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