障害のある子が15歳〜成人になる前までに印鑑証明書を作っておきたいワケ
印鑑証明書とは、市町村に実印を登録し、その登録の証明をするための書類です。
なぜ登録の証明が必要なのかと言うと、重要な契約の際には登録された印とその印鑑証明書を合わせて提出することが求められるからです。
「うちの子が重要な契約なんてする機会は無い」なんて思う親御さんもいるかと思いますが、必ず必要となる場面があります。
それが「親の相続」です。

ほとんどの場合、子よりも親が先に亡くなりますので、親の相続には必然的に遭遇します。その際に必ず必要になるのが印鑑証明書なのです。
未成年のうちに作っておかなければならない場合もある!
「じゃあ実際に使う時になったら登録すれば良いんじゃ…」と思う方もいらっしゃると思います。もちろんそれでも大丈夫な時はあります。しかし、子が成人してから印鑑登録を行うことで不都合が生じる方もいるのです。
実は成年であっても、15歳〜17歳の未成年であっても手続き的には印鑑登録の可否には影響がないことにはなっています。
成年の場合は本人1人で印鑑登録の手続きを行い、15歳から17歳の未成年の場合には1人で申請できるにしても、保護者の同意書や保護者が印鑑登録していることなどが必要になるため、未成年の場合のほうが煩雑な手続き方法となります。

それではなぜあえて未成年のうちに印鑑登録をしておいたほうが良いと言われているのでしょうか?
障害者では未成年のほうが印鑑登録がしやすい?
どの媒体にも載ってはいない、私個人の考察になりますが、意思能力に支障のある障害を持つお子さんの場合、成人になってからよりも未成年の時のほうが印鑑証明書を作りやすい(印鑑登録をしやすい)と考えます。
以下にその理由を記していきます。
意思能力が無いと印鑑登録ができない
まず障害のある方の場合、そもそも印鑑証明書が作れない(市役所が認めてくれない)ことがあります。
印鑑登録を申請するためには意思能力が必要とされているからです。
どの自治体でも印鑑登録の際は「本人確認」が必要となります。
任意代理人による申請も行えますが、2度の本人確認作業が必要であり、また本人が書いた委任状が必要となります。
そのため、本人の意思能力が無いと判断されてしまうと自治体の窓口で印鑑登録を認めないと言われてしまう可能性もあるのです。
法定代理人による申請
印鑑登録申請には「法定代理人による申請」という方法があります。
意思能力が無い成人であれば、成年後見人による申請も可能というわけです。
しかし法定代理人とは成年後見人以外にも、未成年後見人や親権者が挙げられます。
となると、子が未成年の場合であれば、親が印鑑登録を変わって行える可能性が出てくるのです。
※現在では法定代理人でも一般代理人同様の手続きが必要になることがほとんどのようです。
意思能力の無い未成年者には成年後見人はつけられない
逆に言えば、意思能力の無い未成年者には成年後見人はつけられません。
未成年のうちは法定代理人である親権者が存在しているからです。親権者がいない場合は「未成年後見人」がつくはずですから、同様に成年後見人はつけられません。
成年後見人はあくまでも成年につけるものだからです。
となると、役所としては「成年後見人をつけてから印鑑登録をしてください」とは言えないわけです。

市役所の取扱いは?
ここで山梨県笛吹市役所のHPに参考となるページがあったのでご紹介します。

笛吹市のHPでは、未成年者が印鑑登録をする場合の親権者の同意書が載っていました。

これは本人一人で申請できるものですが、意思能力はあれど窓口で疑われてしまいそうな方は親などの家族が同行して申請すると良いでしょう。
印鑑登録が行えなくなる可能性は今後増えてくる可能性あり!
現在では、多くの市町村役場で知的障害者でも印鑑登録ができるようです。
もちろん知的障害があっても精神障害があっても、認知症があっても印鑑登録ができる意思能力があれば市町村は拒むことができないはずです。
しかし市町村の職員がその場で意思能力を判断できるわけがありません。
そのため、障害があることだけを理由に印鑑登録を拒んでくるという場面は想定できますし、今後増加する可能性もあります。
印鑑登録は一生のうちに一回しか行わなくて良いものですので(登録印を紛失しなければ)、お早めにお子さんの印鑑登録をしておくことをお薦めします。





